知ってほしいの、東京の農業 7
ブラジリアン柔術のカテゴリー日本1位の実績あり!
「買えたらラッキー♪」といわれるほど人気の落花生「おおまさりネオ」を栽培している練馬区・五十嵐農園の7代目、五十嵐靖弘さん。実は彼には、ブラジリアン柔術家というもう一つの顔がある。
五十嵐さんがブラジリアン柔術を始めたのは30代半ば。長年格闘技を続けてきた友人がジムを開くことになり、「じゃあやってみようか」と軽い気持ちで足を踏み入れたのがきっかけだった。若い頃は野球やサッカーには親しんでいたが、柔道や格闘技の経験はほとんどなかったという。
テレビで総合格闘技が流行していた頃、寝技を中心としたブラジリアン柔術の技術が注目されており、「打撃がないためケガのリスクが少ない」という点に魅力を感じたという。体格や年齢別のカテゴリーが設けられているため、初心者でも挑戦しやすいのも特徴だ。
五十嵐さんはその面白さにすぐに引き込まれ、試合にも積極的に出場するようになった。実力は着実に伸び、2018年と2019年には、ブラジリアン柔術のランキングで同年代カテゴリーの年間1位として表彰されるまでになった。帯の段階も白・青・紫・茶と進み、2020年には最高位の黒帯を取得。黒帯になると対戦相手のレベルも一段と高くなるが、現在も40代のカテゴリーで、再び頂点を目指している。
「若い選手は本当にプロみたいに強い。でも年齢別だか、自分なりの目標を持って続けられるんですよ」と、五十嵐さん。
実は、このブラジリアン柔術、五十嵐さんにとって人生の大きな転機をもたらした。後に結婚することになる奥様と出会ったのだ。
「仕事とは関係のない仲間や友人ができるのも、この競技の魅力ですね。妻との出会いも、その延長です」
現在は、3歳の女の子と生後数ヶ月の男の子の父親として、保育園の送迎や夜中のミルクやりもこなす日々。奥様は産休・育休が終わったら会社勤めに復帰する予定なので、五十嵐さんも主戦力として子育てに関わっている。寝不足は続くが、「農業は時間を自分で調整できるのがありがたい」と話す。
現在は農作業や子育ての合間を縫いながら、昼休みにジムで練習したり、個別レッスンを受けたりして腕を磨く。畑仕事そのものも体力を使うため、自然とトレーニングになっていると笑う。
農業、柔術、そして子育て…。いずれも五十嵐さんの人生を豊かにしてくれる大切な存在なのだろう。
行ってきました!
東京都美術館開館100周年記念 スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき
毎日寒い日が続きますですね。きっと、北欧はもっとずっと寒いことでしょう。
東京都美術館で始まった「スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」という展覧会。東京都美術館の100周年記念展の第1弾です。展示作品は、全てスウェーデン人作家によるもので、スウェーデン美術の黄金期とされる1880年代から1915年にかけての作品が中心。なんでも、いま世界的に注目されているんだそうです、スウェーデン絵画って。
何というか、おーどりー的には全くピンとこなかったのですよ、スウェーデン絵画は。スウェーデンと聞いて思い浮かぶのが、IKEA(イケア)、H&M、タレントのLiLiCoCo、その昔世界中で大ヒットを飛ばしたアバ(古すぎ…)、アーティストならリサ・ラーソンを知ってる程度。こんな私に、スウェーデン絵画が楽しめるのだろうか!? と少し心配しながら行ってみました。
いや~、難しくないんです。知識ゼロのおーどりーでも、「??」とならずに観覧することができました。まあ、偉そうなことは言えないんですが、これらの絵を印象派といわれても「あ~そうなんだ」と納得してしまう感じです。ほとんどがパリから戻ってきた作家ばかりだそうですし。と思ったら、大間違い!!スウェーデンの画家たちにとって、印象派は全く無縁だったわけではなかったそうですが、その影響は限定的なものだったらしいです。
個人的に印象に残った作品は、アーンシュト・ヨーセフソン《スペインの鍛冶屋》。描かれている浅黒い肌の2人の男性が、めちゃくちゃエロい(←そこかい!)。スペイン人てあんなに色黒じゃないですよね。ロマ(ジプシー)かな?

男性2人の後ろのお婆さんもいい味出してる!
ブリューノ・リリエフォッシュ《カケス》もすごくよかった。彼は、動物画家という地位を確立したことで、他の画家とは一線を画すのだそう。自然界の厳しい生存競争にさらされた動物の姿を描いている。日本の浮世絵から着想を得たものとの指摘もあるそうだ。なるほど。
エーヴァ・ボニエル《家政婦のブリッタ=マリーア・バンク(愛称ムッサ)》もなんか好き。怖そうなスウェーデン人の家政婦さんがにらみを利かせてこちらを見てる。ムッサおばさん最高だ、てかもっとにこやかな表情を描いてもらえばよかったのにね。

愛称のムッサてのが、またなんともこの家政婦さんらしい気がして
展示の最後は、スウェーデンの風景画。北欧らしい黄昏時や夜明けの淡く繊細な光、夏季の長い時間続く薄明かりなどが描かれていて、とてもキレイだった。
そして何より気になったのは、第5章の「現実のかなたへ―見えない世界を描く」。説明を読むと、「精神に変調をきたし」とか「精神の均衡を崩してしまう」などと作家の紹介がされており、あえてその不安定さを表現しようとする、人間の業のようなものを感じてゾクゾクした。

スウェーデンのこと好きな人はもちろん、あまり興味のない人でも楽しめます。4月12日まで。公式サイト:https://swedishpainting2026.jp
今月の言葉
なんで星空っていうかなぁ。満天の星だよ!
おーどりー――なんか、気持ち悪くないですか?
ハチ――ん、何が?
おーどりー――「満天の星空」って。なんか、テレビのレポーターやコマーシャルで堂々と使ってる。たぶん間違った言い方だと気が付かずに使っているんだろうね。あれだけ堂々と使ってるってことは。
ハチ――あの業界に校閲的な人はいないのかしら?
おーどりー――いないとしか思えない。。

ハチ――そもそも「満天」とは、「空いっぱい」とか「空一面」という意味だから、意味を知っていればそのあとに「星空」が続くはずはないんだけどね。天イコール空なので「満天の星空」だと、「頭が頭痛だ」とか「水が増水する」とか「後ろへバックする」みたいな、重複表現なんですね。
おーどりー――お、上手いこと言いますね(ニヤリ)。
そのうえ困ったことに、SNSなどに「今日の満天の星空、すごくね?」なんて投稿されたりしていて、ネット検索すればさも正しい表現のような顔で、しれっと「満天の星空」でござあ~い、と出てくるわけですよ。もうどうにも気持ち悪いです。それどころか本家の「満天の星」のほうが、肩身が狭そうにしているのが気に食わんのです!
ハチ――あーわかる。「満面の笑み」を、「満面の笑顔」と言っている人がいて、キレそうになったことがあった。これ間違ってますから! 赤字入れてやろうかと思った。
おーどりー――「満面の笑顔」…、こんな状況が実際あったとしたらちょっとしたホラーですよ、まじで気持ち悪い。あたしちょっと集合体恐怖症気味ですし。
ハチ――え、そうだったの?
おーどりー――まあ、集合体恐怖症は置いとくとして、ライターを名乗る人の文章にもこういった間違いが散見されるんですね。最近は「こたつライター」などと揶揄されてもいますが、報酬をもらえているのであればプロですからね、こたつでもホットカーペットでも、明らかに間違った日本語は使ってほしくないですよね。
ハチ――これって、言葉の意味を調べないから起こってるんだよね。どこかで聞いた言葉を、雰囲気で使っているんでしょうね。「おっ、Xで見たことある」とか、インフルエンサーが使ってたからマネしましょ、とかね。
おーどりー――最近は、自分もめっきりそんなことは少なくなりましたが、辞書を引くことは大事だと思います。ネットでも調べられますが、誤用も山ほど出てくるのでねぇ。その証拠に、「辞書を引く」で検索したら、「辞書を手前に引き寄せること」と出てきて、なんだか泣きたくなりました(マチガッテハイナイ…)。
満天
意味:空に満ちていること。また、空いっぱい。空一面。
(小学館 デジタル大辞泉)
