行ってきました!
生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ
若い人にはあまり馴染みはないかもしれないが、森英恵の没後初の大回顧展に行ってきた。森英恵は日本を代表するデザイナーだ。なんたって、アジア人として初のパリ・オートクチュール組合の正会員となったのだ。それが1977年のことだというから驚く。だって、アジア人蔑視が根付くヨーロッパで(当時は今よりひどかっただろう)、しかもいくつもの厳格な条件を満たさなければならないオートクチュールというフィールドで、彼女は何十年も作品を発表し続けてきたのだ。そのヴァイタリティは称賛に値する。まさにヴァイタル・タイプとは、森英恵のこと。
森英恵といえば「蝶」だ。その昔、「ハナエモリ。蝶」というテレビCMがあった。何のCMだったかはまったく記憶にないが、このフレーズは覚えている。その彼女の代名詞ともいえる蝶だが、蝶のモチーフを使うようになったきっかけは、初めて訪れたニューヨークで見た『マダム・バタフライ』で、哀れなだけの日本人女性の描かれ方に憤慨し、そのイメージを変えたいと強く思ったこと。憤りから生まれたモチーフだが、彼女自身が蝶となり世界に羽ばたいたとは素晴らしすぎる。

ゴージャスなドレスが並ぶ。オートクチュールの職人技にも注目したい
この展覧会では、オートクチュールのドレスや資料など約400点が展示されている。圧巻は、なんといっても第4章の「フランスの森英恵 オートクチュール」。展示室に並ぶ華やかなドレス、ドレス、ドレス!! 思わずため息(感嘆の)が出る。個人的には、緻密なビーズ刺繍が施されたドレスにオートクチュールのオートクチュールたる所以を感じた。その技術を是非じっくり見てほしい。たまげます、マジで。そして、「これってもう4桁万円だよね…」と下世話なことを考えずにはいられなかった。

ハナヱ・モリでは、新作コレクションの最後を飾るブライダルドレスを「お嫁さん」と呼んだ
そして、カラフルなイメージがあった森英恵だが、黒のドレスもステキだった。彼女にとって黒は「最もむずかしいけど、作っていて最も楽しい」色だったという。なんとなく、本当になんとなくわかるような気がした。お袖がぽわんと膨らんだ、サテン絹タフタと絹サテンのイヴニングドレスで、舞踏会に行きたくなった(妄想中)。
森英恵は日本のファッション界をけん引したことはもちろん、ファッションを文化へ押し上げるために尽力した人物でもある。『流行通信』という、ファッション誌があった。おしゃれすぎて、ちょっとその辺のファッション好き人間には手が出せないような雑誌だったが、その前身が自身の店の顧客に無料で配布した情報誌『森英恵流行通信』だった。知らなかった。1985年11月から今も続くファッション情報番組『ファッション通信』もハナヱ・モリグループのメディア部門が制作している。これも知らなかった。最近はほとんど見ていないけれど、個人的にはファッションジャーナリストの大内順子さんが、好きだったなー。解説が面白かったし、分かりやすかった。会場には、それらの資料もたくさん紹介されている。
そうそう、第2章「アメリカの森英恵」の一角には、日本航空の客室乗務員(当時はスチュワーデスと言った)の4代目~6代目の制服も展示されている。6代目は「ドジでのろまな亀」のセリフでおなじみのテレビ番組『スチュワーデス物語』放映時のころのもの。おーどりーは何といっても5代目のミニスカートのやつがイチオシ。今見てもかわいい! こちらも『アテンションプリーズ』というテレビ番組の中で、スチュワーデスたちが着ていたもので、この制服にあこがれてスチュワーデスを目指した女性が急増したともいわれているが、その説間違ってはいないと思う。

JALの5代目制服(左から2番目)は1970年の発表。靴もかわいい!
森英恵ファンはもちろん、そうでない人、森英恵をまったく知らない人でも楽しめる展覧会です。2026年7月6日まで。
公式サイト:https://morihanae100.jp
今月の言葉
普通に使い過ぎてないですか?「クソ」とか…
おーどりー――食事してて、食べてるものが感動的においしいときハチさんなら何と言いますか?
ハチ――おいしいときは「おいしい!」としか言わないですよね。感動的においしいときは、「すっごく、おいしいっ!」と大げさな身振り手振りを付けるかな(笑)。
おーどりー――そうだよね。「うまっ!(旨い)」という表現も、うちらの世代では女性は使わなかった。方言とか、地域性があるかもしれないけれど、「女の子が、旨い!なんていうもんじゃありません」的な感じだったよね。今でも、「うまっ!」がすぐに出てくることはないかな。でもまぁ、「激うま~!」みたいないい方はするかもだけど。
ハチ――時代ですねー。今じゃ若い女性だって普通に「うまっ!」って言ってる。
おーどりー――だけど、美味しいを表現するとき「クッソ旨い!」っていうのはちょっと嫌なんだよね。
ハチ――わかるぅ。「クッソ不味い!」ならわかるんだけど、旨いに「クソ」を付ける感覚がどうも理解できない。

おーどりー――同感です。あたしは今、首がもげるほど頷きましたよ。うん確かに「クソ不味い」は分るんだけど、強調表現の副詞として「クソ」を使うには抵抗がありすぎる。
ハチ――「クソ暑い」とかは言ったりするけど、ホントよね、クソって「うんち」のことですよ!
おーどりー――だから、不快に思う人も多いと思うんだよね。
ハチ――そう、快く思わない人も多い言葉なのです。それにさ、「クソ〇〇」だけじゃなくて、「クソ」の多用が気になるところ。
おーどりー――「くそぉぉ、負けるもんか!」みたいな、感動詞の「くそ」じゃなく、ひどいこと(人)なんかに対しても使うよね。「うちの会社、クソなんで」とか、「あんなクソとはこれ以上付き合えない」とか。使うのなら、TPOをわきまえてほしいよー。特に、若いキレイなお嬢さんが言ってたら泣きたくなっちゃう。
ハチ――本当にその通りだと思う。でも、おーどりーさん、この前「あのクソじじいが…(怒)」って言ってなかったっけ?
おーどりー――あ。「クソじじい」と「クソばばあ」は有りでお願いします(笑)。それ以外の適切な言葉があったらぜひともご教示いただきたい。
ハチ――じゃ、それは有りということで。うちらも「クソばばあ」にならないよう気を付けましょう。
おーどりー――ほんに、ほんに。しかし、今日は「クソ・クソ」言い過ぎたー。
クソ(糞)
意味:動物が、消化器で消化したあと、肛門から排出する食物のかす。大便。ふん。程度のはなはだしいことをののしる意を表す。など。
(小学館 デジタル大辞泉)

